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クラシキの古民家カフェ

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くらしき茶房 桜花

くらしき茶房 桜花

くらしき茶房 桜花

酒津公園近く、築100年以上と伝わる古民家のカフェ。

 倉敷の人々の憩いの場として親しまれ、桜の名所としても知られる酒津公園。その北側にあり、国の重要文化財に指定されている高梁川東西用水取排水施設の酒津樋門から歩いてすぐ。築100年以上と伝わる古民家が、ランチやお茶を楽しめる『くらしき茶房 桜花』です。
 「この地域のかつての大地主が、隠居処として建てた家だと聞いています」と話すのは、母・澄子さんとともに当店を切り盛りする三宅理加さん。

 「実家も、三宅家が約160年にわたって代々営んできた『とら醤油』の醤油蔵も、このすぐ近くにあります。ここ酒津は私にとって、子どもの頃から駆け回ってきた思い出深い地なのです」。
 ここにカフェを開いた発端をそう振り返る理加さんは、こうも話します。「私自身は、醤油屋の娘として生まれ育ったので、小さな時から醤油に親しんできました。けれど、すき焼きの素とか生姜焼きの素などを利用する人が増え、醤油そのものを使う人が少なくなってきているように感じます。そこで、醤油のよさや使い方を提案するために、この店を開くことにしました」。

優しい味わいのおばんざいをバイキング形式で。

 竹垣に囲まれた庭の飛び石をたどり、玄関で履物を脱いで店内へ。田舎のおばあちゃん家を思わせる空間で、まず目に付くのは木製の棚に並ぶおばんざいの数々です。煮物、和え物、焼き物、サラダ…。野菜が主役の優しい味わいの品々は、いずれも理加さんと澄子さんのお手製。
 「農家から直接分けてもらったり、直売所まで足を運んで求めるなど、地元産の季節の野菜にこだわっています。その日、手元にある材料を見て何を作るかを考えています。日替わりが基本ですが、『おからのサラダ』だけはお客さまからの強い要望で定番にしました」。

 それら8〜10種のおばんざいを好きなだけ味わえる「おばんざいバイキング」はランチメニュー。古代米などが入った雑穀ご飯と汁物、ミニデザートも付いています。
 また、上品な甘さのあんことホイップクリームを添えた「桜花パンケーキ」や、「とら醤油」を使った「みたらし団子」、「おはぎ」などのカフェメニューも用意。畳にちゃぶ台を配した昭和レトロな空間で、昼食やお茶の時間をまったり過ごせるスポットとなっています。

身体に優しい料理で醤油のよさを発信していきたい。

 「飽きがこないようにするため、食材がかぶらないように気を配り、味付けにも変化をつけています。何より主婦目線で、気軽に作れるお醤油を使った料理、家庭で作る時の参考にしてもらえるような料理を、心がけています」と理加さん。

 最近は、「家ではあまり野菜を食べないから」という若いカップルや、「少しでも野菜を食べてもらいたい」と願う小さな子ども連れのお母さん方も足を運んでくれるようになりました。
 「『どうやって作るのですか?』とお客さまに聞かれると、とても嬉しいですね」。笑顔を見せる理加さんの次なる目標は、「この空間で料理教室を開くこと」。
 さらに、「日々、おばんざいを用意する中で、私のお母さん世代の知識や力を貸していただきたいと思うことがたくさんありますし、今はほとんど使っていない畑も活用していきたい。そういう面でも、ご高齢の方たちの雇用にも力を入れていきたいと考えています」とも。

160年近く愛され続ける醤油醸造の老舗『とら醤油』

160年近く愛され続ける醤油醸造の老舗『とら醤油』

江戸時代末期の万延元年(1860年)に『三宅醤油店』として創業し、昭和25(1918)年に『とら醤油株式会社』となった醤油醸造の老舗。水質の良い高梁川の畔で、良質な原料を用いて作る数々の醤油は、長く地元の人々に愛されてきました。また近年は、岡山の食材を生かした「黄ニラしょうゆ」や「岡山パクチードレッシング」などを発売し、好評を博しています。

くらしき茶房 桜花くらしきさぼう おうか

  • 所在地 岡山県倉敷市酒津2429
  • お問合せ Tel :086-441-8713
  • 営業時間 11:00〜17:00
  • 定休日 火曜日・水曜日・木曜日
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