倉敷各地で集めた食材を使い、家庭でも取り入れやすい料理を作りました。瀬戸内海の魚介や高梁川流域の野菜、果物や加工品など、素材そのものの味を生かすことを意識し、調理はできるだけシンプルに。倉敷の風土が育んだ食材同士を組み合わせているので、味も自然となじみます。




前菜には、下津井わかめとガラエビを使ったマリネサラダを。旨味の強い下津井わかめは、軽く戻すだけで存在感があり、噛むほどに磯の香りが広がります。そこに、小麦粉をまぶして素揚げしたガラエビを合わせることで、香ばしさと食感のアクセントをプラス。
マリネ仕立てにすることで、ワカメとエビそれぞれの旨味が際立ち、さっぱりとしながらも満足感のある味わいに。副菜としてはもちろん、食卓の箸休めとしても活躍します。




里の恵みを感じる料理として作ったのが、倉敷産クワイのコロッケ。クワイ特有のほろ苦さとホクホクとした食感が楽しめ、噛むほどに滋味深い味わいが広がります。形を整え、芽を残したまま揚げることで、見た目もユニークでかわいい一品に。シンプルな味付けにすることで、素材本来のおいしさが引き立ちます。





「とののベーコン。」のベーコンと「倉敷チーズ工房ハルパル」のチーズを使って、クロックムッシュを作ってみました。燻香豊かなベーコンと、ミルクのコクを感じるカチョカバロは相性がよく、シンプルな組み合わせでも味わいが広がります。ベーコンは軽く炙ることで香りが立ち、チーズは加熱することでなめらかな口当たりに。お腹も心もほっと満たされ、パンにのせて焼くだけの手軽さも魅力です。





主菜には、下津井産の真鯛と連島れんこん、連島ごぼうを使ったソテーを。瀬戸内海の複雑な潮流にもまれて育った真鯛は、身が引き締まっていながらも脂がのっているため、火を入れてもふっくらとした食感が楽しめます。バターで焼き上げることで、魚の旨味が引き立ち、野菜にもコクが移ります。
合わせたレンコンやゴボウは、味の濃さが際立つ倉敷産。シンプルにソテーするだけで、素材の力強さを実感できます。仕上げに福田地区のショウガを使ったソースを添えることで、全体がきりっと引き締まり、海と里の恵みが調和した一皿に仕上がりました。





デザートには「井上ぶどう園」のピオーネジャム、「倉敷チーズ工房ハルパル」のフロマージュ・ブランと、倉敷で長年愛されているビスケットの製造・販売会社「梶谷食品」のクラッカーで作るカナッペはいかがでしょう。ミルキーで爽やかな酸味のチーズに、果実感のあるジャムの香りと甘味がマッチ。お酒のおつまみとしてもおすすめです。





どの料理も倉敷生まれの食材のおいしさを、存分に楽しめる一品。身近な倉敷食材を組み合わせることで、日々のごはんは無理なく豊かになります。特別な料理でなくても、土地の恵みを感じながら味わうひとときこそが、倉敷らしい食の楽しみ方です。




