公開日2017/02/9
公開日2017/02/9
児島駅前商店街は、瀬戸大橋の開通とともに1988年4月に誕生しました。
それから20年を経た頃、全国的な商店街の衰退の波はこの地にもおよび、来客数の減少や空き店舗・空テナントの増加が問題となっていました。
そんな中、「かつてのにぎわいを取り戻し、JR児島駅前周辺の商店を活性化しよう」と、児島駅前商店街連盟が企画したのが「三白市」でした。
朝市の名は、児島人の誇りを伝える言葉として、連綿と語り継がれてきた「児島三白」に由来しているそう。
「三白」とは、「綿の白(繊維業)」、「塩の白(塩業)」、「イカナゴの白(漁業)」。
これらは児島の歴史と経済を支えてきた、この地の代表的な産業を表しています。
2016年11月に、開催100回を達成した朝市ですが、「第1回は15店、第2回はわずか2店しか出店がなく、集客にも苦労しました」と、実行委員のひとりは振り返ります。
それでも「継続していくことが重要」と、地道に出店者を募った結果、毎回30〜40店が並ぶようになりました。
あなご飯や牛串、ラーメンなどの屋台メニュー、地元の魚介や野菜、みかんなどの季節の果物、パン、和菓子など、県内外から多彩な品が出品されています。
中でも名物となっているのが、地元の「下津井ダコ」を用いた「たこ飯」や「たこ天」。プリプリとした食感と噛むほどに湧きだしてくる旨みは、「全国に知られるブランド蛸ならではのおいしさ」と好評を得ています。
「この朝市を機に、地元商店街を日常的に利用していただきたい」。
そう願う実行委員会では、有料のビンゴゲーム、ちびっこ広場、ミニ四駆大会、うらじゃ・園児の鼓笛隊といった踊りや音楽のショー、フリーマーケットなど、子どもから大人まで楽しめる各種イベントを企画。
「訪れる人々が、あきることがないように」と、毎回のプログラム内容にも気を配っているそう。
そのほか、うどんやぜんざいなど、月替わりの振る舞い(無料、数量限定)も用意しています。
委員たちのそうした努力に加え、開催場所に隣接する3つのショッピング施設との相乗効果によって、現在は平均2000人が足を運んでいます。