公開日2018/03/27
「きひ(吉備)のとよ酒は吉美豊酒なり…」。倉敷を含むかつての吉備地方の酒は、古の和歌集「歌林捨葉集」に歌われたほどの美酒。中国山地の花崗岩や石灰岩に磨かれた高梁川の雑味がなくまろやかな伏流水と、上質な酒造好適米(酒造りに適した米)、そして江戸時代に誕生した備中杜氏によってその味わいはさらに深められてきました。また近年は、個性的なビールや特産品のフルーツを生かしたワイン・リキュールも造られています。
公開日2018/03/27
「きひ(吉備)のとよ酒は吉美豊酒なり…」。倉敷を含むかつての吉備地方の酒は、古の和歌集「歌林捨葉集」に歌われたほどの美酒。中国山地の花崗岩や石灰岩に磨かれた高梁川の雑味がなくまろやかな伏流水と、上質な酒造好適米(酒造りに適した米)、そして江戸時代に誕生した備中杜氏によってその味わいはさらに深められてきました。また近年は、個性的なビールや特産品のフルーツを生かしたワイン・リキュールも造られています。
温暖な気候と高梁川の豊かな水、その流れがもたらす肥沃な土壌。それらに恵まれた吉備地方は、平安時代には米どころとして知られ、倉敷でも古くから酒造りが盛んでした。そんな倉敷が酒どころとして名を馳せていないのは、多くの蔵が醸した原酒をそのまま伏見や灘などの大手酒造会社に売っていたためです。しかし近年、自らのブランドで発信する蔵元が増え、倉敷の地酒は県内外の人から注目を集めています。
はるか古代から倉敷の地に脈々と受け継がれてきた「醸す文化」は、近年、地ビールやワイン、リキュール造りにも生かされています。「果物の女王」と呼ばれるマスカット・オブ・アレキサンドリア、上品な甘さと香りから高級果実として人気の白桃、爽やかな甘さと芳醇な香りが特徴のピオーネ。上質な果実を育て、フルーツ王国・岡山県の一翼を担う倉敷では、それぞれの果実の味わいや香りを生かした多彩なお酒も醸されているのです。