かつて江戸幕府の直轄地、いわゆる「天領」となり、物資の集積地として繁栄した倉敷。倉敷川沿いには豪商たちが集まり、舟で運ばれてきた米や綿花などを保管するため蔵や商家が林立。塗屋造りの屋敷、なまこ壁が美しい土蔵造りの蔵が連なる「白壁のまち」が形成されていきました。往時の面影を今に伝える町並みは倉敷美観地区として全国的に有名で、重要伝統的建造物群保存地区(以下、重伝建地区)にも選定。連日多くの観光客が全国から訪れています。 「倉敷美観地区は観光地ですが、それと同時にこの地に住む人々の暮らしの場でもあるんです」。そう話すのは、倉敷川沿いに建つ日本郷土玩具館の館長であり、自らもこの地に住まいを構える大賀紀美子さん。「先人が築いた豊かな伝統と文化にあふれるまちを、住民の手で守り、次の世代へ引き継ぎたい」という思いから、重伝建地区の8つの町内会で構成される「倉敷伝建地区をまもり育てる会」の会長を担っています。平成18(2006)年に発足した同会は、住民はもちろん、みやげもの店、飲食店などの業者も含めほぼ全世帯にあたる267世帯が参加。重伝建地区の未来のために、住民主体となってまちづくりに深く関わっています。 1 2 3 >
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