江戸時代の塗屋造りの屋敷やなまこ壁の土蔵造りの蔵が連なる倉敷の町並みは、点在する明治から令和までのさまざまな建物との調和も大きな魅力。昭和時代に数々の建物を建てたのも、民藝の精神をこの地に根付かせた大原家でした。
大原家第7代当主・孫三郎の建築顧問を務めていた建築家・薬師寺主計は「倉敷をヨーロッパのようなまちに」という思いで「大原美術館本館」や「倉紡中央病院(現倉敷中央病院)」などを設計しました。そして、その後を託された浦辺鎮太郎は、第8代当主・總一郎の「倉敷をドイツの歴史的都市ローテンブルクのようにしたい」という考えを実現するために「倉敷市民会館」や「倉敷アイビースクエア」を手がけました。




2人が目指したヨーロッパの古い街の多くでは、美しいステンドグラスと出合うことができますが、ここ倉敷にもステンドグラスを目にできる建物が存在しています。その一つが、「大原美術館」の「工芸・東洋館」。「倉敷ガラス」の小谷眞三氏が手がけたステンドグラスが、温かい光を導き入れています。



また、倉敷川畔に旧第一合同銀行倉敷支店として建てられた「児島虎次郎記念館」では、ネオ・ルネサンス様式らしい半円窓のステンドグラスが美観地区の町並みに彩りを添えています。




「倉敷アイビースクエア」や「日本基督教団 倉敷教会」では、それぞれに趣の異なるステンドグラスに出合えます。 倉敷アイビースクエアの大浴場では、旅の疲れを癒す空間に、中庭の光を受けるステンドグラスが鮮やかな色彩の光を落としています。日本基督教団 倉敷教会では、講壇の側壁に円形のステンドグラスが配置されていて、そこから差し込む色とりどりの太陽の光が、温かみのある空間を演出しています。



