倉敷のまちを彩るガラスたち

公開日
2026/03/31

Chapter3 大原孫三郎が設立した病院には、
その思いを受け継ぐガラスの光

 大原孫三郎が提唱した「病院くさくない明るい病院」を設計思想の一つに掲げる「倉敷中央病院」では、ステンドグラスやステンドモザイクのほか、ガラスを生かした空間にも出合えます。

大原美術館
倉敷中央病院
倉敷市民会館
倉敷アイビースクエア
大原美術館の工芸・東洋館

 中央玄関を入って上を見上げると、南側には「穏やかな瀬戸内の波間を楽しそうに飛び交う水鳥」、北側には「深山に舞う鷹」をモチーフとするステンドグラスが柔らかく光を通しています。「デザインしたのは型染染色作家で人間国宝の芹澤銈介です。水鳥は患者さん。病が癒やされて帰られる姿をイメージしているので、どの鳥も外を向いているんです。鷹は当院を見守る大原父子を象徴しています」と、病院の職員が教えてくれました。

中央玄関のステンドグラス
中央玄関のステンドグラス・南側
1
中央玄関のステンドグラス・北側
2
  1. 1南側
  2. 2北側

 フラワーガーデン横の廊下を南に突き当たった右手にあるのは、ガラス工芸の第一人者・舩木倭帆による「木漏れ日からの発想」。晴れわたった空を思わせる青色のガラスの中に、緑と茶の丸いガラスが配されています。ほかにも、色板ガラスをはめ込んだ「温室のうどんや」の欄間や、ステンドモザイク、本院のシンボルともなっている巨大な温室など、ガラスを用いた数多くの作品や空間が、訪れる患者やその付き添い、見舞い客の心を優しく癒しています。

舩木倭帆氏による「木漏れ日からの発想」
舩木倭帆氏による「木漏れ日からの発想」
舩木倭帆氏による「木漏れ日からの発想」

 明治、大正、昭和、そして現代へ。倉敷のガラスが放つ光は、大原家が抱いた情熱や職人たちの手仕事、そしてそれらを守り継いできた人々の想いを映し出しています。建物の窓一枚、モザイクのひと欠片に宿る物語に思いを馳せてみると、何気ない景色も、より一層深く、温かなものに感じられるはずです。
 このまちが秘めた魅力の一つを知るために、ほんの少しだけ意識して、ゆっくりと歩いてみてはいかがでしょう。

※見どころの多い「倉敷中央病院」ですが、観光地ではなくあくまでも病を治す場所ですので、節度ある行動をお願いします。

倉敷市民会館

倉敷市民会館
所在地 岡山県倉敷市本町17-1
営業時間 9:00~22:00(受付は8:30~17:15)
定休日 水曜日(休日の場合は翌日他)
年末年始(12/29~1/3)
URL https://arsk.jp/shimin/

大原美術館

大原美術館
所在地 岡山県倉敷市中央1-1-15
営業時間 3月〜11月:
9:00~17:00(入館締切16:30)
※児島虎次郎記念館は10:00〜16:00
12月〜2月:
9:00~15:00(入館締切14:30)
※児島虎次郎記念館は10:00〜15:00
定休日 月曜日
(祝日開館/8月は無休/冬季臨時休館あり)
※令和8年2月9日から令和8年4月24日まで施設改修のため休館。
URL https://www.ohara.or.jp/

倉敷アイビースクエア

倉敷アイビースクエア
所在地 岡山県倉敷市本町7-2
URL https://www.ivysquare.co.jp/

倉敷中央病院

倉敷中央病院
所在地 岡山県倉敷市美和1-1-1
URL https://www.kchnet.or.jp/

2 集倉敷のまちづくりに尽力した大原家。ゆかりの施設で出合えるステンドグラス more