公開日2019/09/4
公開日2019/09/4
「倉敷市の児島地域活性化事業の一つとして、『旧松島分校』をお借りし、さまざまな活動に取り組んでいます」。そう話すのは、「鷲羽山・下津井まちづくり推進協議会」の部会の一つである「旧下津井西小学校松島分校を活用した活性化部会(以下、活性化部会)」の片山康之さん。
美術家の片山さんは2015年4月から2017年3月まで、アーティスト仲間とともに、倉敷市まちづくり基金等を活用し、現代アートを発信する小さな私設美術館「吹上美術館」を下津井で運営していました。そのなかで新たな可能性を求めて松島への移転を思案し始めた矢先、倉敷市が鷲羽山・下津井地区の魅力を活かした活性化に着手し、「旧松島分校」の再生整備や地元まちづくり協議会を設立しました。そこで片山さんたちは、「一般社団法人松島分校美術館」を立ち上げ、「旧松島分校」の活用を担う活性化部会のメンバーとして参画、中心的役割を担うことになったのです。
「この地ならではの文化やこの地で感じたものを表現した作品を、ここから発信していきたい。例えば、純友神社の祭神である藤原純友と今を生きる私たちはどう関係しているのかを考える時、アーティストはそれを感性で捉え、作品という形で伝える力を持っています。そうした美術家との関わりのなかで見えてくるものがあると思っています」。
淡々と語る片山さんは、こうも話します。「海があって空がある。他に何もないのが松島の魅力。時間の流れや生活のリズムが異なるこの島では、自身の感度を上げ、自分で何かを発見することで、楽しみ方が広がります。そのきっかけとなるようなイベントを、企画していきたいですね」。
この8〜9月にかけては、約1400平方メートルの旧校庭を整備したキャンプ場で体験キャンプイベントを開催する予定とか。旧校舎内に浴槽のある風呂場が新設されているので、小さな子ども連れや女性グループにもおすすめのスポットとなりそうです。