公開日2024/02/22
公開日2024/02/22
「当社には、6次産業化に興味のあるいろんな1次産業の方が見学に来られます。みなさん、『ものを作るのは得意だけど、サービス業はしたことないからどうやったらいいかわからない』と口々にいわれ、なかなか一歩を踏み出せないよう」。
そう話す『のだ初』の野田さんは、「1次産業に携わる人同士がもっと手を組んでいけば、おもしろいことができるはず」と、常々考えていたそう。
野田さんがその機会を得たのは、2019年のこと。直営農場を『立龍美掃』の『吉備高原牧場』に売却する契約を交わした際に、お互いの課題や悩みも含めて情報交換したことがきっかけとなりました。そこから、「すでに6次産業化に取り組んでいる生産者がそのノウハウや設備を活かして、一歩を踏み出そうとしている生産者とタッグを組み、新たな6次産業化を実現する、ネオ6次産業化」への取り組みが始まったのです。
『のだ初』は、まず新ブランド「uBu FARM.」を立ち上げ、『吉備高原牧場』が手塩にかけて育てた三元白豚の肉を「おかやま甘豚(すぃーとん)」と名付けました。そして、1年以上をかけてブランドマネジメントを行い、煮豚やハンバーグ、ローストポークといった新商品の開発や販売に力を注いでいます。
「取り組みの内容は特別新しいことではありませんが、畜産の種類の垣根を越えたという点はこれまでにないことだと思います。同業種も異業種も関係なく、生産者同士がシェイクハンドしていけば可能性は広がり、日本の1次産業はもっと元気になると信じています」と野田さん。ここ倉敷で生まれたネオ6次産業化が、今後どのような取り組みや新たな商品を生み出すのか、楽しみです。