特集44 SDGsなクラシキ3 -ITONAMI(いとなみ)- サスティナブルな視点で思いを形にし、作り手と使い手をつなぐブランド

Chapter1 ジーンズの聖地・倉敷市児島を拠点に、
作り手の思いとデニム製品を広く発信。

 「ジーンズの聖地」倉敷市児島には、数多くのジーンズ・デニムブランドが集結しています。そのひとつが、兄の山脇耀平さんと弟の島田舜介さんが運営するブランド「ITONAMI」です。

瀬戸内海
ITONAMIの看板

 ふたりは大学時代に児島で出会ったデニム職人に強く惹かれ、デニム工場で働く人々の声をwebで発信するようになりました。やがて、「デニム産業やデニム産地の人たちと一緒に歩んでいきたい」という強い思いから、2015年に「EVERY DENIM」の名でブランドを立ち上げたのです。同年、初のオリジナルデニムを完成させたふたりは、インターネット販売をスタート。2018年4月から2019年7月にかけては、全国各地をキャンピングカーでめぐり、デニム製品とそこに込められた作り手とふたりの思いを届けました。

島田舜介さん1
山脇耀平さん2
オリジナルデニム
全国を巡ったキャンピングカーと
  1. 1島田舜介さん
  2. 2山脇耀平さん

 各地をめぐる中で、「地域に根ざして活動したい」と考えるようになったふたりは、47都道府県をめぐり終えたわずか2カ月後に、宿泊施設に直営店とカフェを併設する「DENIM HOSTEL float(デニムホステルフロート)」を児島にオープン。以来、作り手と使い手をつなぐ役割を担うべく、旅人をもてなすとともに様々なデニム製品や企画も手掛けてきました。そうした中で「floatという場所を起点に瀬戸内地域のデニム産業を盛り上げていきたい」「お客さんを巻き込んだモノづくりにフォーカスした取り組みをしたい」との思いを深めていったふたり。「未来を指し示してくれる名前に」と、2020年にブランド名を「ITONAMI」と改めました。

島田舜介さん・山脇耀平さん
EVERY DENIMからITONAMIへ

 「この名前には三つの由来があります。一つ目は、暮らしを表す『営み』。二つ目が『糸』と『波』で、僕たちが繊維産業に関わる瀬戸内海を心に持っているということ。三つ目が、誰かの強い意志とか思いの『意』、ベクトルの『to(と)』、『波』の三つにわけて、誰かの強い意志とか思いから波が起こり、誰かに伝わっていくというイメージです」。そう柔和な笑顔を浮かべる山脇さんは、「『ITONAMI』では、デニム職人や関わる一人ひとりの個性を大切にしつつ、誰かの心を動かすような『何か』を手掛けていきたい」とも話してくれました。

他にもこんな特集があります。

  • 特集 Vol.5 倉敷の町家で暮らしてみた Chapter.1
  • 特集 vol.16 倉敷銘菓 老舗の味
  • vol25_01廃材がつなぐコミニュティ

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