公開日2024/12/10
民藝のまちとして知られる倉敷で、60年以上愛される倉敷ガラス。
真摯にガラスと向き合う作り手にお話を伺ってきました。
公開日2024/12/10
技術だけでなく、
ものを作る姿勢と気持ちも一緒に継承する
民藝のまちとして知られる倉敷で、60年以上愛される倉敷ガラス。
真摯にガラスと向き合う作り手にお話を伺ってきました。
それまで顧みられることのなかった手仕事の日用品の中に、新たな美の在り方を見出した「民藝運動」。大正時代末期、思想家・柳宗悦により提唱されたこの文化活動に、大原美術館の創設者・大原孫三郎が共鳴・支援。以来、倉敷は民藝と深い関わりのあるまちになり、ゆかりの施設や手仕事の品々が根付いていきました。
今回紹介する倉敷ガラスもそのひとつ。倉敷ガラスとは、創始者・小谷眞三さんが今から約60年前に生み出した吹きガラス製品のことで、現在は息子・栄次さんが受け継いでいます。定番で作るのは、コップや小鉢、徳利やぐい飲み、花瓶といった「生活のための道具」です。奇をてらわない使いやすいデザイン、網目(モール)模様がつむぐ光の屈折、丈夫で長持ちする厚みが魅力で、手のひらにしっくりと馴染む柔らかな形からは、作り手の優しさがやんわりと伝わってくるよう。
透明ガラスのほか、深い青色の色ガラスでも知られる倉敷ガラスは、使うほどに味わいを増し、倉敷を代表する民藝品として多くの人に愛されています。