倉敷美観地区周辺に建つ町家や蔵などを再生し、7つの宿泊施設と2つのギャラリーを営む「滔々」。「御崎 町家の宿」はそのひとつで、築約100年の町家を改修した一棟貸しの宿です。受け継がれてきた建物の個性と歴史を尊重しながら丁寧に改修されています。たとえば土間の天井に使われていた板材はキッチンの天井で再利用したり、ホタル壁といわれる経年変化で錆が浮き出た土壁をそのまま残したりと、手を加えすぎずあるものを活かした空間作りを大切にしています。



周囲の景観に溶け込むようにと、外観は落ち着いた和のたたずまいへと一新。黒い焼杉と白い外壁が織り成す色彩のコントラスト、長短の格子が美しい倉敷格子などが、倉敷らしさを漂わせています。倉敷のガラス工房「グラスタTOMO」によるオーダーメードのブラケットライト、倉敷で活躍する陶芸作家・木村知子さんの陶箱といった地域に根差した調度品も彩りを添えています。



床の間の壁紙には倉敷の和紙職人・丹下直樹さんの備中和紙を取り入れ、ランプシェードや花器、チェストにいたるまで、インテリアのほとんどは宿に合わせて全国の職人がオーダーメードで制作しています。ときには施工を担当した「倉敷木材」の倉庫に赴き、空間に合う材料を職人とともに選んで調達したことも。こうしてひとつひとつの調度品や制作過程にも向き合っているからこそ、数々の作り手が関わっているけれど統一感がある空間になったといいます。



1階には、リビングとして使える6帖の和室のほか、キッチン、浴室・洗面室、トイレが配置され、「古民家だけど、快適に過ごしてほしい」という思いから、水回りは最新の設備を導入。旅先で手料理を囲むこともできるように、キッチンには食器やカトラリー、鍋やフライパンなども用意されています。
2階には6帖の和室と5帖洋室があり、洋室にはダブルベッド1台、和室には布団が敷け、最大5名が宿泊可能になっています。「まるで家のように過ごせるからか、うちに宿泊される方の半数が家族連れです。旅と暮らしの延長線、旅先で帰ってこられる場として利用してもらえたら嬉しいですね」とオーナーが笑顔で話してくれました。





まるで宿全体が工芸館のようでありながら、快適に過ごすための心遣いが随所にちりばめられた「御崎 町家の宿」。暮らすように過ごしながら、受け継がれてきた建物の歴史や手仕事の品々にふれてみてはいかがでしょうか。





| 所在地 | 岡山県倉敷市中央1-6-9 |
|---|---|
| お問合せ | 086-422-7406(滔々) |
| 営業時間 |
イン15:00 / アウト10:00 チェックイン・フロント(滔々ギャラリー)9:00〜18:00 |
| HP | https://toutou-kurashiki.jp/stay/stay1/ |