公開日2025/03/28
公開日2025/03/28
JR児島駅から徒歩20分。坂の上にひっそりと建つのが、デニムと古民家を掛け合わせた宿「DENIM HOUSE BON(デニムハウスボン)」。こちらを営むのは、ジーンズの聖地・児島でデニムブランド「ITONAMI」を運営する兄の山脇耀平さんと弟の島田舜介さんです。「活動の拠点として2019年にDENIM HOSTEL float(デニムホステルフロート)をオープンしてから、客室が埋まることが増えたので、新しい形態の宿を始めたいと思っていました。そんなときこちらの古民家に出会い、代々大切に使われてきたこの物件ならばと、BONを始めることにしたんです」と島田さんは話します。
この建物は梁が細く、重厚な古民家というよりは、こぢんまりとした暮らしのサイズ感。中庭に植えられていた大きな木は取り除いて、山から採取したくねりのある細い木を植栽したり、キッチンのカウンターには薄めのサクラ材を取り入れて角を丸く加工したり、過度な演出はせずに空間の柔らかさに合うものを選ぶようにしています。
「食卓を囲みながら地域の味覚を食べてもらいたい」と、朝食では児島名物のたこめしを提供。夕食は、倉敷で125年以上続く魚屋「魚春」が仕入れた瀬戸内の鮮魚が味わえる「海鮮鍋」など、県産の食材を取り入れた約4種類のコースから選べます。いずれもあえて大皿や鍋で提供することで、皿に取り分けるスタイルにしたのも「BON」に込められた想いから。
ワインセラーには、船穂地区の「GRAPE SHIP」のワインや児島地区の「三冠酒造」の焼酎といった倉敷のアルコールも用意。キッチンには倉敷で作陶する「青木窯」の器や「須浪亨商店」のい草の鍋敷きなど、倉敷生まれのおいしいものや暮らしの道具にふれながら過ごせるのも魅力のひとつです。
floatの「泊まれるデニム屋」というコンセプトを引き継ぎ、元々あった蔵の1階にはショップを併設。2階のギャラリーでは、これまでの「ITONAMI」の活動を紹介しています。「髙田織物」とコラボレーションしたデニムの畳縁、オリジナルの羽織やパジャマ、ソファといったデニムアイテムを取り入れながらも、「BONの主役はあくまでも古民家です。木の深い茶色に調和するようにさりげなくデニムを散りばめました」と島田さん。デニムと古民家が織り成す心地よい空間で仲間と集い・分かち合う時間を過ごしてみては。