公開日2026/01/30
公開日2026/01/30
「サステナブルな取り組みでは、商品をいかにリサイクルあるいはアップサイクルするかが先行しがちですが、リサイクルしやすい形で製品を設計することが本当の意味での環境配慮だと思います」。そう話す河合さんはこう続けました。「服を服以外の資源にリサイクルすることは当たり前になってきましたが、服から服へのリサイクルはこれまで難しいと言われてきました」。それは、一着の服にいろいろな繊維や素材が使われていて化学的に分解することが難しいことと、きれいに脱色しないと新しい服を作るために必要な色をのせられないからです。
このふたつの課題をクリアしたのが、表地や裏地、縫製糸、ボタンなど、すべてに専用の単一素材を用いた「FUKURU」です。「優れた脱色技術やリサイクル技術を有する、台湾の合成繊維メーカーと一緒に進めることで実現できました。制服から制服へと生まれ変わらせるFUKURUは、繊維業界で悲願だった完全循環といえます」。そう話す河合さんの表情は、どこか誇らしげでした。


会社の歴史を振り返ると、業界初となる環境マネジメントシステム「ISO14001」認証を取得した1999年頃から、裁断時に必ず出る端材を、県内の回収業者を介して車の内装材として100パーセント再資源化していました。
また、2025(令和7)年1月には創業145年の歴史を誇る老舗染色加工会社「セイショク」と協業し、同社が手掛ける布の廃材をアップサイクルした新素材「NUNOUS(ニューノス)」に急なモデルチェンジなどによって廃棄される制服を提供するプロジェクトを開始。制服由来の「NUNOUS」が、ノベルティグッズや卒業記念品などに生まれ変わっています。




河合さんは、「もともと制服は入学予定者数に合わせて生産計画を立て、着られる数しか作りません。そうした無駄なく作るという考え方が、さまざまな取り組みの基盤になっているのだと思います」とも話してくれました。




