公開日2016/10/29
公開日2016/10/29
(1)大原美術館(2)無為村荘(3)児島虎次郎(画像提供:大原美術館)(4)インディゴの恋人(5)ARKO 2016
今回、名知さんが挑んだ「ARKO(Artist in Residence Kurashiki, Ohara)」は、大原美術館が「若手作家の支援」「大原美術館の礎を築いた洋画家・児島虎次郎の旧アトリエ:無為村荘の活用」「倉敷からの発信」を目的として毎年開催しているレジデンスプログラム。今回で14回目を迎えます。応募で選ばれた若手アーティスト1名が、児島虎次郎が1912年以降に拠点とした倉敷市酒津の邸宅にある150㎡の大型アトリエで制作を行います。その後、完成した作品は大原美術館で展示・公開。これまでも、将来性のある若手作家が、独創的で表現力豊かな作品を発表してきました。 大原美術館は、日本を代表する西洋近代美術館であるだけでなく、「ARKO」のように、次世代を担うアーティストの育成・支援にも積極的に貢献しています。ただ作品を飾る場ではなく、多角的にアートを発信する美術館として、国内外からの注目を集めています。
また、岡山を舞台にした地域発ドラマ「インディゴの恋人」のロケ地としても全面協力。大原美術館に絵を描くためにやってくる招聘作家のヒロイン“みゆき”の制作風景は、実際の「ARKO」と同じ無為村荘で行われました。
今回、紹介した「ARKO」の招聘作家・名知聡子さんが手がけた作品は、2016年11月27日(日)まで大原美術館 分館で公開中です。今まで人物画を描き続けてきた彼女の初となる風景画と、そこににじみ出る瑞々しい感性と多彩な表現力。彼女のフィルターを通して描かれる「倉敷」と、新境地で挑んだ「新しい自画像」をぜひご覧ください。
倉敷の実業家・大原孫三郎が1930年に創設した日本初の私立西洋美術館。エル・グレコやモネ、ゴーギャンらの西洋美術を代表する作品をはじめ、日本近代洋画、民藝運動ゆかりの作家の作品、東洋やオリエントの美術作品などを展示している。圧倒的なコレクションと企画力に定評があり、第一線で活躍する若手アーティストの発掘・支援も意欲的に行っている。