倉敷で楽しむ優雅な時と味 倉敷アフタヌーンティー

Chapter2 民間の実行委員会で新たなスタート。
クラウドファンディングにも挑戦。

 5年間続いた「倉敷アフタヌーンティー」は、行政の支援が終わる2020年1〜3月を最後に終了する予定でした。しかし、イベント終了が間近となった時、参加した過去最多の27店舗のほとんどが「このまま終わらせるのはもったいない」と考えるようになっていました。同時に、イベントが終了することを知ったファンの方々からも、「もっと続けてほしい」という声が数多く寄せられていました。
 そんな中、「何とか継続したい」と願う4店が中心となって、イベント継続に向けた民間の実行委員会を立ち上げました。メンバーは、イベント初期から参加してきた、『kobacoffee』の小林恭一さん(写真1)、『キャンドル卓 渡邉邸』の井上良治さん(写真2)、『くらしき桃子 総本店』の楠戸敦郎さん(写真3)、『72cafe』の藤原真也さん(写真4)。

『kobacoffee』の小林恭一さん1
『キャンドル卓 渡邉邸』の井上良治さん2
『くらしき桃子 総本店』の楠戸敦郎さん3
『72cafe』の藤原真也さん4

 そして4人は、委員長として森田さんに白羽の矢を立てたのです。
 「本当は、縁の下の力持ち的な事務仕事が向いているんです。それに最初の3年間が終わった頃に民間に移っていたので……。でも、新たな実行委員会が立ち上げられた時に、民間で『倉敷アフタヌーンティー』の全体像を知る人がほかにいなかったことから、委員長に推されたのだと思います」。森田さんは、店の営業を終えた委員会のメンバーたちと深夜に何度も打ち合わせを行い、みんなで継続の道を探りました。

委員会のみんなでティーパーティー
委員会のみんなでティーパーティー
委員会のみんなでティーパーティー
委員会のみんなでティーパーティー
委員会のみんなでティーパーティー

 そして2020年3月の半ば、実行委員会は継続に必要な資金を募るために、クラウドファンディングにチャレンジしたのです。「行政から補助金をもらうという道もありましたが、それにはすごく時間がかかってしまいます。そのために時間的な空白が生まれたら、みんなの気力が切れるかもしれない、とも考えました。何より、運営が行政主導から民間に変わっても、参加してくださるお店とお客さまあってこそのイベントです。だからこそ、これまで通りに開催したかったのです」と森田さん。
 もし、支援をしてくれる人がいなかったら…。そんな不安を抱えながらの参加でしたが、「毎回楽しみにしています。これからも頑張ってください」「すてきな企画なので、応援しています」などの温かいメッセージとともに、支援は着々と集まりました。そしておよそひと月後の4月中旬、目標額に達し、プロジェクトは成立しました。

委員会のみんなでティーパーティー
委員会のみんなでティーパーティー

 こうして資金を得たことで、2020年夏以降の開催は現実のものとなりました。森田さんは「運営が行政から民間に移ったことで、参加店舗が減るかもしれない」と不安だったそうですが、そんな心配をよそに、前回の参加店舗のほとんどが、引き続きこの夏も名を連ねました。
  「アフタヌーンティーは品数も多く、手が込んでいるので、提供するのは楽ではないと思います。その苦労をいとわず、倉敷の『おいしい』を伝えて、倉敷をもっと盛り上げていきたいという熱い思いで参加してくださるお店の方たちには感謝しかありません」と、森田さんは笑顔を見せます。

※「クラウドファンディング」は、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語です。商品やサービス、企画など自分の活動やアイデアをインターネットで発信し、それに共感したり、応援したいと思った不特定多数の人から、実現のための資金を募る仕組みです。

他にもこんな特集があります。

  • 特集37.倉敷メイドの逸品が生まれる。モノ作りの現場へ 6
  • 特集56 MASC – 倉敷から、ソラへ。- Chapter.1
  • vol25_01廃材がつなぐコミニュティ

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