特集34 倉敷アフタヌーンティー 3

Chapter3 「倉敷アフタヌーンティー」が
倉敷名物となる日を目指して。

　新たに民間で運営することとなった、この夏の「倉敷アフタヌーンティー」がスタートしたある日、「クラシキ文華」の取材のために集まってくれた実行委員会の5人は、これから目指すことをこう話してくれました。

──小林さん（kobacoffee）
「かつてスイーツを食べるなら神戸に行こうと言われていたように、全国の人から『アフタヌーンティーを食べに倉敷に行こう』と言ってもらえるようにしていきたいですね」。

──井上さん（キャンドル卓　渡邉邸）
「このイベントは、夏はモモとブドウ、冬はイチゴと、倉敷の特産品であるフルーツがテーマです。生産者と販売者とお客さまがそれぞれに愉しみ、潤う事業になるよう協力できたら…。そして、アフタヌーンティーという新しい文化を根付かせていきたいと思っています」。

──楠戸さん（くらしき桃子　総本店）
「イベントに参加する店の多くが予約制となっていて、その予約方法は店ごとにバラバラです。現在は予算の関係で実現できていませんが、いずれはすべての店の予約状況を一度に確認できる予約システムを構築して、お客さまの利便性を高めたいと考えています」。

──藤原さん（72cafe）
「もともと行政主導で始まったイベントを民間の僕らがやることになったのですから、これまで以上に力を入れて、より良いイベントに育てていき、倉敷に貢献したいと思います」。

　最後に、実行委員長の森田さんは、「まずは、3年間の継続を目指します。将来的には、年に2回のイベントの時だけでなく、1年を通してアフタヌーンティーを味わってもらえるようにできるといいな、と思っています。最終的な目標は、アフタヌーンティーが倉敷名物として認知されることです」と語ってくれました。
　さらに、「イベントとしてのクオリティを高め、新たな倉敷名物に育てていくには、生のフルーツの使用をはじめとする基本的な条件を満たすことはもちろん、非日常を楽しんでいただけるようなちょっと贅沢な要素も必須だと考えています」とも。

　そんな森田さんの言葉に応えるかのように、参加する各店では回を重ねるごとに、「よりおいしく、より美しく」と工夫を凝らし、メニュー内容をブラッシュアップしています。
　前回よりも今回、今回よりも次回と、訪れるたびに倉敷の新たな食の魅力を教えてくれる「倉敷アフタヌーンティー」。まずは、公式ホームページで、各店のメニュー内容や予約状況を確認してみてください。

倉敷アフタヌーンティー

2020年夏の「倉敷アフタヌーンティー」は、倉敷美観地区や中庄、児島、玉島など倉敷市内全域にある23店舗で、7月20日（月）から9月30日（水）まで開催されました。なめらかでとろけるような食感と、あふれんばかりの甘い果汁、高貴な香りが特徴で、岡山の白桃の中でも最高峰に位置する清水白桃や、上品な甘さとさわやかな酸味を含んだ果汁がほとばしる大粒のニューピオーネ、「果物の女王」マスカット・オブ・アレキサンドリアや、その特有の味わいを受け継ぐ種無しブドウ・シャインマスカット…。その時々の旬のフルーツを使用し、店ごとに工夫を凝らした軽食やスイーツを味わえます（一部を除き要予約）。次回の開催時期や内容は、公式ホームページでご確認ください。