日本最古の海水浴場とされ、「日本の渚百選」にも選ばれている沙美(さみ)海岸。その穏やかな海が目の前に広がる「沙美カフェしろ」では、元銀行家の別荘だった築120年以上の古民家空間でゆったり、のんびりとした時間を過ごせます。


そんなこちらのカフェは、沙美東浜海水浴場がある海辺に佇んでいます。海沿いの道にある小さな看板を頼りに石のアーチをくぐり、緑陰のトンネルを抜けた先。木枠の引き戸にレトロ感漂う玄関で履物を脱いで入る店内で目に入るのは、長い時の積み重なりを感じさせる柱や梁、漆喰壁、低い鴨居、壁の円窓…。





「手入れが行き届き、傷みが少なかったため、ほとんど手を加えていません」。そう話すオーナーの原田学歩さんは、「沙美海岸には東浜と西浜の2つの海水浴場がありますが、ここ東浜を訪れるのは地元の人ばかり。そうした人々が集い憩える場になればと考えたのも、ここに決めた理由のひとつ」と教えてくれました。




古民家ならではの温かい雰囲気はそのままに、趣のあるドライフラワーや照明を配した店内で味わえるのは、自家製レモネードやカラフルなクリームソーダをはじめとする多彩なドリンクと、自家製のピザやスイーツです。チーズケーキをメインに倉敷や岡山の旬のフルーツを使ったさまざまなケーキは、「雑貨店兼カフェを開いている母直伝」と原田さん。夏は3種類、冬は7〜12種類を「本日のケーキ」として振る舞っています。





ランチとして楽しむ人が多いのが、真ん中はモチモチ、耳はカリカリの食感のピザ。メニューには、定番の「オリーブマルゲリータ」や岡山県産黄ニラをはじめとする季節の食材を用いた期間限定ピザが、夏は8種類ほど、冬は約10種類並びます。


さらに、毎年多くの人がその登場を待ち侘びているのが、7〜10月末にお目見えする「かき氷」。きな粉や抹茶などの和素材や、地元玉島産のモモ、シャインマスカット、イチジクといったフルーツを主役に、時々に10種類ほどを用意。最後までおいしく食べられるよう、「ナチュラルな味わい」に仕上げているそう。





2021年に「沙美カフェしろ」をオープンさせた原田さんの実家はカフェを営んでおり、小さな頃からカフェ空間に親しんでいたそう。
「一度は会社員として働きましたが、カフェを開きたいという思いが年々強くなり、店を開く場所を探し始めたんです」。そう振り返る原田さんは、当初、いろいろな場所を探していましたが、次第に「地元である沙美の海が見えるところで店を開きたい」と思うようになったといいます。そんなある日、海辺を散歩していた時にふと目に止まったのが、現在「沙美カフェしろ」となっているこの古民家だったのです。



「長い年月、大事にされてきたことが伝わってくるこの空間で、海を見ながらゆっくり過ごしてほしい。ひとりでも多くの方に来ていただくことが、この地の盛り上がりにつながれば」。そんな思いを胸に秘める原田さんは、年に1、2回、作家ものの器の企画展も開催しています。興味のある方は足を運んでみてはいかかでしょう。



1880(明治13)年、日本で初めて海水浴による療養を目的とする仮小屋が建てられ、その2年後に本格的な施設が建設された沙美海岸は、日本の海水浴場発祥の地。東浜と西浜の2つの海水浴場があり、西浜は1983(昭和58)年から6年をかけて日本有数の人工砂浜へと整備されました。その後、「日本の渚百選」に選ばれ、岡山を代表する夏のリゾート地として多くの人に親しまれています。



| 所在地 | 倉敷市玉島黒崎4795 |
|---|---|
| お問合せ | 090-3173-6020 |
| 営業時間 | 11:00〜16:00 (オーダーストップ 15:30) |
| 定休日 | 火・水曜 |